2017年10月20日金曜日

涙のスイッチ。

entry #20
<サッドマネージメント塾-第20夜>

涙にはスイッチみたいなものがあるのでしょうか?
悲しくもないのに、ふいに涙が溢れることがあります。
目にゴミが入った?
悲しいドラマを観た?
いえいえ、どちらも違います。

窓外の風景を眺めていたら、意味もなく涙が出てきた。
どこかから聴こえてくる音楽に、涙が誘われた。

こんな感じです。

もしかしたら軽い鬱か気分変調症に陥っている、ということも可能性としてはなくもないですが。
でも、それまでは普通に、鬱っぽくもなかったのに、涙が出てしまったなんて人、結構いると思います。

いくつか考えられます。
何か昔の経験が知らず想起されてしまったのではないでしょうか。
それは悲しい思い出とは限りません。
懐かしさであったり、優しかった母の思い出だったり、
悲しいのではなく、胸がきゅんとするような。
たぶん、風景の中の何かや、聞き覚えのある音楽、場合によっては匂いや色彩、味覚や触覚など、五感に受ける刺激から脳内にドーパミンか何かが分泌されて、涙が誘発されるのでしょう。

もうひとつは、ストレスがたまっているせいかもしれません。
ストレスがたまると自律神経系の交感神経の働きが活発になって、脈拍や血圧の急上昇といったからだの変化が起こります。
日中の活動時間は交感神経が働くのが普通ですが、休むべき時間までこの状態が続くと、
ストレスはたまりっぱなし、からだもおかしくなってしまいます。
交感神経と対をなす副交感神経が働いて、リラックス状態を促すことが必要なのです。

ストレスがたまったときは、眠ることがいちばん。j眠れば自然に交感神経が鎮まり、副交感神経が働いてストレスを解消してくれるからです。

ところで眠る以外に、もうひとつ交感神経を鎮めて副交感神経に切り替えるスイッチがあるそうです。それが涙。

交感神経の緊張が高まって、前頭前野が興奮状態になったとき、涙が流れるとスイッチが副交感神経に切り替わり、リラックス状態に誘われます。こうすることによって、眠りと同じように心はリラックスして安らぐのです。泣いた後はとてもスッキリするのはこんなメカニズムによるものだったのですね。

ストレスのせいかどうかは別として、泣くと気持ちが浄化される感じがするというのは、みんなが経験済みですよね。
entry#1「涙の止め方」でも書きましたが、泣くことはとても大切。
泣きたいときは存分に泣く、がいいのです。
遠慮なく、涙のスイッチをオンにすればいいのです。



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